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正規雇用者30万人増へ 就職氷河期世代を政府が支援
 政府による「就職氷河期世代」に対する3年間の集中支援プログラムが令和2年度から本格的にスタートします。バブル経済崩壊後の深刻な不況期に就職活動をした世代も、現在は35〜44歳。このうち不本意ながら非正規雇用で働いている人や、求職活動を断念した長期無業者、そして引きこもりの人など、100万人程度を対象に支援プログラムを実施し、正規雇用者30万人増を目指すとしています。
 この支援プログラムは、昨年6月に閣議決定された「骨太方針2019」に盛り込まれたもので、都道府県(経済団体、労働局等)、市町村(自立相談支援機関、地域若者サポートステーション、ハローワーク等)でプラットフォームを整備し、社会的気運の醸成を図るため積極的な広報活動も行うとしています。非正規雇用者などへの具体的な支援では、民間事業者による正社員への転換支援やハローワークでのチーム支援のほか、教育訓練の実施や資格取得の応援などを行うとしています。
 就職氷河期世代が抱える問題は、安易な自己責任論で片付けられるものではありません。その背景にあるのは、「新卒一括採用」などの日本特有の雇用システムです。新卒時の経済情勢によって正社員としての雇用機会が奪われると、その後の仕事や生活で、負のスパイラルに陥りやすくなるという構造的な問題があります。
 本来であれば、最も消費意欲が旺盛な中間層を形成するはずの就職氷河期世代の所得が伸びない状況は、社会全体のリスクになります。この世代の人が安定的に働き、活躍することが社会全体の安定につながるわけですが、現状のままであれば、将来の社会保障費の増加など社会不安の要因になりかねません。就職氷河期世代の抱える問題は、個々人の問題に還元し得
ない社会的課題でもあるといえるでしょう。
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