労働関係・社会保険関係の法令や人事・労務管理問題に関する
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異能な人材の社外流出を防ぐ 副業に対する社内方針確立へ
 内閣府総理大臣の諮問機関である規制改革推進会議が、第5次答申(「〜平成から令和へ〜多様化が切り開く未来」)を公表しました。
 雇用関連の項目をみると、「ジョブ型正社員(勤務地限定正社員、職務限定正社員等)の雇用ルールの明確化」「介護離職ゼロに向けた対策の強化」などと並んで、「副業・兼業の促進」「テレワークの促進」といった項目が挙げられています。
 確かにダブルワーク(複数事業場就労)は重要な問題ですが、最近、その取り上げ方はやや過剰な印象もあります。答申の中から、その背景を探ってみましょう。
 規制改革が必要な理由として、第一に「第4次産業革命が、金融・通信・教育・医療・農業などに革新的なイノベーションをもたらしていること」が挙げられています。第4次産業革命とは、「モノのインターネット(Internet of things)」や「AI(人工知能)」による技術革新を指すといわれています。
 働き方への影響については、「好きな時に好きな時間働く」スタイルが広がると予想されています。
 インターネット経由で、サービスの利用者と提供者を素早くマッチングさせる仕組み(シェアリング・エコノミー)が発達するなかで、起業チャンスも広がっています。
 大手企業では、副業・兼業をサポートする動きが顕在化していますが、「自由な働き方」を容認する一方で、副業を「自社のコントロール下に置く」という意図も見え隠れします。
 事業に将来性があれば、社外に流出(独立)させるのではなく、自社の業務にフィードバックさせる方向で検討します。
 現代は、空想家のアイデアが一夜で「大化け」する時代です。自社内の「異能人材」の掘り起こしという意味も込め、副業に対してどのような姿勢で臨むのか、経営者として思いを巡らしてみるのも悪いことではないでしょう。
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