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個人DCに会社が上乗せ可能 中小企業の活用拡大へ

 平成30年5月1日付で、改正確定拠出年金法が施行されています。今回の改正は、主として従業員(厚生年金の被保険者)100人以下の中小企業を対象としています。

 

 年金には確定給付型と改定拠出型(DC)の2種類があります。確定給付型の場合、将来の給付額が決まっているので、資金運用が悪化すると、途中で資金を追加する必要が生じます。

 

 一方、確定拠出型は、拠出額が決まっていて、運用結果に応じて給付額が変動します。つまり、追加拠出のリスクを回避できますが、運用が面倒なので、中小企業は敬遠しがちです。

 

 今回改正は、そうした問題の改善を図るものです。まず、中小事業主掛金納付制度がスタートしました。確定拠出型年金には、企業型と個人型があります。金融・証券会社等がイデコ(iDeCo)という商品の宣伝をしていますが、これが個人型確定拠出年金です。

 

 企業型年金を実施していない事業主で、従業員(厚生年金被保険者)100人以下の事業主は、国民基金連合会(厚生労働大臣)への届出により、掛金納付制度を開始できます。

 

 この場合、厚年被保険者の過半数を組織する労組(ないときは過半数代表者)の同意を得る必要があります。従業員の掛金は、事業主分の追加分を合わせ、事業主経由で納付します。会社が年金制度を整備しなくても、個人加入に上乗せする形で、待遇改善を図ることができます。

 

 次に、簡易企業型年金も創設されました。こちらは厚生年金適用事業所の事業主であって、使用する厚年被保険者が100人以下であることが条件です。

 

 掛金の決め方や運用方法をシンプル化するとともに、手続きも簡素化を図るなど、中小企業も利用しやすいようにハードを低くしました。

 

 このほか、企業型年金についても運用方法の改善を図るとともに、各種年金制度間のポータビリティ(年金資産の持ち運び)向上に関する施策も実施されています。

 

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