労働関係・社会保険関係の法令や人事・労務管理問題に関する
タイムリーな話題を取り上げていきます。
欠勤などの連絡をライン等で代替 本人意思の記録方法が問題に

 新入社員の「世間知らずの行動」は、酒席等を盛り上げる格好の話題です。この点に限っては、入社数年の社員であっても、中高年の肩を持って、新人の無知をあげつらいたがるものです。

 

 先日も、テレビで面白おかしくこのトピックを取り上げていました。中高年等をびっくりさせた行動として、「『ライン』等のコミュニケーション・アプリを使って病欠等を連絡してくる」という例が挙げられていました。

 

 私用や病気で会社を休むような場合、少なくとも「電話で直接」釈明し、許可を求めるのが当然のマナーだろうという理屈です。

 

 しかし、現在は、仕事上のアポイントメントなどは、電子メール等で通知する場合が少なくありません。ペーパーレス化が進む中、マナー感覚にも微妙な変化が生じているようです。

 

 本欄では、礼儀という観点からの考察には踏み込みません。しかし、現実問題として、メールという連絡手段はやっかいな一面を持っています。

 

 たとえば、派遣等の非正規社員など「今日付けで退職します」とライン等で通知してくるというケースもあり得ます。「まだ連絡してくるだけマシ」という意見もあるでしょうが、担当者としてはカチンと来るところでしょう。

 

 労基法では、「労働関係に関する重要な書類を3年間保存する」義務を課しています(第109条)。その中には、「退職に関する書類」も含まれています。

 

 書面で提出された退職願であれば、当然、保存しておくところです。しかし、ライン等で示された退職意思をどのような形で記録(保存)しておくのが「安全策」なのでしょうか。

 

 実務的には、なかなか悩ましい問題です。しかし、「退職願は書面が当たり前」、そういう常識が通用しない時代の到来も、そう遠い将来ではないのかもしれません。

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