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受入期間が最長5年に 外国人技能実習を法定化

秋の臨時国会で、外国人技能実習法(外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律)案が成立しました。当初、平成27年の通常国会に上程されましたが、遅々として審議が進まず、今回、ようやく可決に至りました。施行は、「公布日(平成28年11月28日)から1年以内の政令で定める日」です。

 

外国人技能実習制度は、実習生が企業と雇用契約を結び、実務経験を通してスキルを修得した後、本国に持ち帰る仕組みです。現在は、最長3年までの利用が認められています。人手不足に苦しむ日本企業にとっても、重宝な制度として広く利用されてきました。

法案は、この仕組みを一本の法律として示すとともに、制度全体を再構築するものです。

 

改正により、実習期間は現在の3年から5年に延長されます。改正前の入管資格は、技能実習1号(1年)、技能実習2号(2年)に分かれていましたが、改正後はそれに技能実習3号(2年)が加わります。

 

ただし、3号の受入れができるのは、技能評価試験の合格率が高く、適正な相談・指導体制を整えている優良な監理団体・企業(実習実施者)に限られます。3号に移行する前に一度帰国することが要件で、旅費は監理団体・企業が負担すべきとされています。

一方で、外国人技能実習機構を創設し、技能実習制度の管理運用を強化します。機構は、主務大臣(法務大臣、厚生労働大臣)が権限を有する各種の事務手続等を担当します。

 

技能実習には、企業単独型と団体監理型の2種類があります。中小企業の場合、商工会などの監理団体のあっせんにより、外国人を受け入れる形となります。

 

この監理団体に関しては、今回は「許可制」が採られることになりました。実習監理を行おうとする団体は、許可基準・欠格事由等に照らして適正な体制が整えられているかチェックを受けます。

 

企業(実習実施者)は、実習開始時に届出を提出する必要があります(届出制)。また、技能実習生ごとに技能実習計画を策定し、主務大臣の認定を受けなければいけません(認定制)。

 

技能実習生の保護のため、強制貯蓄や在留力ードの保管等を禁止する規定および罰則も整備されました。最も重い「実習の強制」については、10年以下の懲役または300万円の以下の罰金が科されます。

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