労働関係・社会保険関係の法令や人事・労務管理問題に関する
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多様化するハラスメント規制 時流の変化踏まえ管理強化を

 民間一企業の福利厚生施策が、これだけ大々的に取り上げられるのは珍しいことです。インターネット・サービス会社の楽天が「同性パートナーも配偶者に認定」という記事、ご覧になった方も多いと思います。

 

 目的は、「LGBT対策」です。LGBTとは、最近になって耳にするようになった用語で、「性的少数者」を意味します。レスビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー(心と体の性の不一致)の頭文字をとったものです。

 

 インターネット関係の会社に、そういう性的少数者が多いというわけではありません。時代のトレンドに対応した施策です。

LGBT等に対する配慮に関しては、政府も力を入れています。実は、労働法の分野でも法整備が進んでいます。具体的には、いわゆるセクハラ指針(平18・10・11厚労省告示615号)の改正という形で示されています。

 

 ちょっと、セクハラ対策の変遷を振り返ってみましょう。セクハラが最初に均等法上に規定されたのは、1997年の改正時です。当時、性差別とは「女性を対象とするもの」に限定され、セクハラに関しても同様の解釈でした。

 

 2006年改正では、「男女双方向」の規制に修正されました。2014年には、指針の中に「セクハラには、同性に対するものも含まれる」という一文が追加されました(解釈を明文化)。

 

 今年の6月には、「性的指向または性自認にかかわらず」セクハラを認定するという解釈が明確化され(平28・6・14雇児発0614第2号)、2017年から指針も再改正される予定です。

 

 中小・零細レベルでは、職場に性的少数者がいる(カミングアウトされている)ケースはまれでしょう。しかし、こうした「時流の変化」には、経営者たるもの、敏感であるべきだとの声も少なからずあるようです。

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