労働関係・社会保険関係の法令や人事・労務管理問題に関する
タイムリーな話題を取り上げていきます。
介護・育児の保護措置拡大 改正雇保・育介休業法が公布
政局の不安定が国会の審議状況にも影響して、労働関連法案の成立も遅れているようです。 
そうした中で、「雇用保険法等の一部を改正する法律案」が平成28年3月29日に可決成立しました。雇用保険法だけでなく、育児介護休業法、労働保険徴収法、高年法、均等法の改正も含む大型法案です。 
施行のスケジュールは、次のとおりです。実務的な内容を中心に、ご紹介します。

平成28年4月1日施行
・雇用保険率の引下げ 
徴収法の関連規定を整備したうえで、「一般の事業」1.1%、「農林水産・清酒製造」1.3%、「建設」1.4%に下方修正を行いました。

・シルバー人材センター関連
シルバー人材センターから職業紹介・労働者派遣の形で人材を受け入れる場合、週40時間勤務等も可能になりました。

平成28年8月1日施行
・介護休業給付の給付率アップ
雇用保険の介護休業給付金の給付率を、当分の間、現行の40%から67%に引き上げます。

平成29年1月1日施行
・65歳以上高齢者への雇保適用
新たに「高年齢被保険者」という区分を設け、65歳以上高齢者を雇用保険の被保険者とします。

・育児休業の範囲拡大
まず、「特別養子縁組の監護期間中の子」「養子縁組里親に委託されている子」も、休業申出の対象とします。
次に、パートの取得要件を緩和します。新要件は次のとおりです。
仝柩儡間1年以上
∋劼1歳6カ月に達するまでの間に、労働契約が満了・不更新となることが明らかな者を除く。

・子の看護休暇の半日取得
看護休暇について、半日単位の申出を可能とします。

・介護休業の範囲拡大
現行(改正前)では、「同一人について別の要介護状態が発生した」ときに限り、2回目の介護休業の申出ができます。改正後は、同一の要介護状態であっても、3回に分けて分割取得を認めます。
パートの取得要件も、育児休業に準じて改正します。新要件は次のとおりです。
仝柩儡間1年以上
休業開始予定日から93日を経過する日から6カ月が経過するまでの間に、労働契約が満了・不更新となることが明らかな者を除く。

・介護従事者の所定外労働免除
現行〔改正前)の育児介護休業法では、育児従事者についてのみ「所定外労働の免除」の規定を設けていました。今回改正では、介護従事者についても、同様の規定を整備しました。

・介護従事者の短時間勤務
介護休業を取らない従業員を対象として、事業主は―蠶袁働時間の短縮、▲侫譽奪スタイム制または所定労働時間の繰上げ・繰下げ、2雜逎機璽咼垢糧駘兔成のいずれかの措置を講じる義務があります(選択的措置義務)。
改正法では、措置を講ずべき期間を現行の93日から3年に延長します。

・介護休暇の半日取得
子の看護休暇と同様に、介護休暇についても半日単位の申出を可能とします。

平成32年4月1日施行
・高齢者の保険料免除の廃止
前記の高齢者の雇用保険加入と一体となった措置です。
現在、「保険年度初日で64歳以上の高齢者」は雇用保険料の納付が免除されていますが、「高齢被保険者」区分の創設に合わせ、3年の経過措置を設けたうえで、免除措置を廃止します。
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